2013/09/14

北山善夫「生きるための主題」展

みずのき美術館から次回展覧会のご案内を頂きました。


みずのき美術館1周年記念 北山善夫「生きるための主題」展

京都府亀岡市在住の北山は、作家としての国際的なキャリアと豊かな芸術経験を持つと同時に、
個人の内省的作業として「生」と「死」についての考察を深く重ねてきました。

当美術館では2012年10月の開館以来、個人の深い内面、すなわち無意識について、
創造性の高い表現との出会いをとおして探求することを目指してきました。
北山が作品で扱う根源的なテーマは、当美術館の目指すところと親和性があり、
1周年という記念すべき機会に際して、我々が新たな挑戦へと向かうための道標となってくれることと信じます。


展覧会概要

タイトル:北山善夫「生きるための主題」展
会期:2013年9月14日(土)~11月3日(日)
日時:10:00~18:00
休館日:月・火(但し、祝日の場合は開館)
料金:一般400円/高大生200円/中学生以下無料
主催:みずのき美術館
企画協力:森 司

関連企画

■トークセッション
2013年9月14日(土)15:00~16:00
スピーカー:北山善夫・保坂健二朗(東京国立近代美術館主任研究員)
司会:森司

■オープニング・レセプション
2013年9月14日(土)16:00~18:00
会場:みずのきカフェ(美術館向かい)


2013/09/02

竹原義二先生退官記念講演&パーティー

先日、綿業会館で行われた竹原義二先生の退官記念講演&パーティー。

第一部として、長年竹原先生との親交の深い、貴志雅樹先生との掛け合い講義。

名物の黒板絵を前に、同じ年に生まれ、同じように建築家の元に弟子入りした先生方がそれぞれ担当され同じ年に発表された、石井修氏の目神山の家と安藤忠雄氏の住吉の長屋について当時の思い出も挟みながら語っていただきました。

実は私、4回生の頃(2004年)に、この竹原先生と貴志先生の掛け合い授業を聴講するために市大に行き潜っていたこともあり、とても懐かしく聞きました。

あの時と同じく、お二人が本当に楽しそうに建築について話される姿は、建築って楽しいものなんだなと思わせてくれるものでした。

会場には立ち見が出るほど多くの人が来られていました。




















その後のパーティーでは、もっと人が増え会場はいっぱい。竹原先生を慕う人たちがこんなにもたくさんおられることに、改めて竹原先生の偉大さを感じる会でした。

それにしても、この名物の黒板絵。何度見ても美しいしかっこいい。たった4色で描かれた絵なのに。

これを授業の1時間前に来て描いておいて、授業の間に話しながら描き加えていく。

凄い労力と情熱だと思いますが、その労力と情熱があってこそ、学生たちに響くものは大きかったんでしょうね。
 
先生も最後におっしゃっていましたが、この名物授業がなくなるのはもったいない。是非いろいろな学校に出張して、この講義をしていただきたいものです。 

2013/08/27

群馬建築ツアー②~集合住宅編~

群馬建築探訪その②です。

一日目は藤野さんが車で案内してくれて、高崎周辺の建築をいろいろ見るツアーとなりました。

まずは藤野さんの設計した萩塚の長屋。

















この集合住宅は藤野さんのアトリエからほど近いところにありました。
道を車で走っていてもすぐに気づくほど、周りにはないデザインです。

この集合住宅、新建築で見ていたのですが、なんといっても共用部が気になっていました。
室内と同じくらいあるのではないかと言うくらいの広さの外部空間である、テラスや屋上。
そしてなん中にぽっかり空いた中庭。

















この場所の使われ方、住人の住まい方はどうなっているんだろうと興味津々で見に行きました。

「みんなで使う」場所としてではなく、「それぞれが使う」余白として計画された結果、住人それぞれが自分なりの使い方をし、その場の使い方から人となりが周囲に分かり、関係性が徐々に生まれ、いつの間にかお互いを自分の領域に招き入れる場となっているようです。

共用部の在り方として、とてもいいなと思いました。

どの住戸もうまく、外部空間を使われていました。

次は、高崎市営住宅。菊竹清訓さん設計の集合住宅で11棟建っています。

















住棟は1階がワンフロア、2・3階がメゾネットになっています。
2階レベルに設けられた連続する共用のテラスが、外観を特徴付けていてとても魅力的です。

2階レベルの共用テラス

















とにかく、建物内の共用部も敷地全体の共用部もたくさんあり、とても豊かな住空間になりそうなのですが、、

実際はほとんど使われていません。。

2階テラスは物がほとんどなく、一階の外部空間はところどころ花を植えているところもありますが、ほとんどが荒れ放題。。

使いようでは、とても魅力的に豊かに住むことができるのに。


たまたま、連続して見た2つの集合住宅。どちらも共用部が特徴的だという共通点があるものの、その使われ方の違いの原因はどこにあるんでしょう。

民間と市営の住人のライフスタイルの違いはあるかもしれませんが、きっとそれだけではないと思います。

やはり、どこか「自分の領域であり、自分が自由に使ってもいい」と思わせる空間に萩塚の長屋はなっているのだと思います。

建築自体はどちらもとてもいいのですが、やはりどう使われているかで魅力は全然変わりますね。






2013/08/13

群馬建築ツアー①~天神山のアトリエ~

先日ちょっと東京に用事があったので、少し足を伸ばして、ずっと行きたかった群馬の建築家、生物建築舎の藤野さんのオフィスである「天神山のアトリエ」を見学させてもらいました。

このオフィス。親建築誌に掲載された時「なにこれ!」と事務所内で話題になった注目作!

その時は藤野さんと面識がなかったのですが、昨年末のソウルでの展覧会の時にご一緒させてもらい、今回の訪問が実現しました!


























外観。幹線道路沿いにそれはあります。とてもシンプル。

しかし、なにが注目作かというと。



















??地面が繋がっていますが、間にガラス。そう、ガラスの手前か奥どちらかが建築の中。いわゆる室内です。

さて、どちらが室内でどちらが外部かわかりますか?

答えは。。手前はなんと室内です。

室内ということは、アトリエです。

そのアトリエがこれ!このような環境の中でみなさんお仕事をされています。




























とにかく気持ちのいい空間です。

もちろん空も見えます。




















なんだか、自然の中に
ポンっと机をおいたようなオフィスです。





















本棚は木のように高く作られています。


























はしごに登る島田陽さん。

私も登りましたが、登るとオフィスを見下ろし、木をまた違った視線から感じることができ、小鳥になったような気分でした。しかし、あまりに怖くて写真は撮れず、、



























今回は夏だったので、テーブルの中心にはパラソルが置いてあり、日射しを和らげていました。想像ではもっと暑いかと思っていたのですが、もちろんエアコンがあったのもありますが、窓を開けたりすることで、風が通り抜けることで体感としては涼しく感じました。

また、レモンユーカリやいろいろな植物に囲まれているせいで、風と共に葉や枝が揺れてこすれる音や、花や葉の匂いが感じられ、本当に心地のいい空間でした。

自分のオフィス兼自宅だからできることとは言え、決して趣味的ではなく、建築の構成と共に深い思考をされた植栽の設計も興味深く、そして、日々変化するそれらと共に生活している生き方そのものが、とても面白く思いました。

日々変化し、成長する建築だと思います。
また違う季節にも行ってみたくなりました。

そんな、「天神山のアトリエ」の日々を綴ったブログがこちらです。
生物建築舎日記

これをみているだけでワクワクしますね。
竣工当初からの、木々の成長っぷりにも注目ですw

2013/07/30

ワークショップ「堀田さんの家・私の家・私たちのマチ」

先週の日曜日、亀岡にある「みずのき美術館」でワークショップをしてきました。

今みずのき美術館では、堀田哲明さんの個展が開かれています。堀田さんの絵のほとんどは「家」がモチーフになっているのと、とても鮮やかでカラフルな色が特徴です。

その堀田さんの絵を建築の視点で見たら面白いのではないかというワークショップの依頼でした。

そこで私たちは、堀田さんの絵の中の家を立体的に立ち上げる過程で、スケールをイメージしてもらい、家の中がどんな間取りになっているのかを想像し、絵では見えていない他の面はどうなっているのかを考えてもらうワークショップを企画しました。

参加者は3歳から60歳くらいまでの幅広い方々で、建築関係の方は皆無w

そんな中、なんとかそれぞれひとつずつ、堀田さんの家のような「私の家」ができました。





















そして、その後それら「私の家」がたくさん集まった「私たちのマチ」をみんなでつくりました。

「どこに道をつくる?」「私の家の前は芝生の庭」とか話しながらどんどんマチをつくっていきました。





















予定の時間が過ぎても、みんな切ったり貼ったり。夢中になってくれていました!

今回は親子参加が4組もいて、子供たちも5人もいました。

みずのき美術館が町にあるおかげで、幅広い世代が交流出来ていいですね。
本来、公共施設ってこうあるべきなんだろうな~と思わされる場所です。

堀田さんの展覧会は9月1日まで。今回のワークショップの成果も美術館向かいにある「みずのきカフェ」に飾ってあるのでこちらもあわせてどうぞ。